転職や副業による収入アップをめざして、Webマーケティングスクールの受講を検討される方が増えておりますが、「実務研修って何をするの?」と気になる方は多いのではないでしょうか。
多くのWebマーケティングスクールの公式HPに、
- 実務研修でスキルが身に付く!
- 「実務経験有り」と履歴書に書ける!
といった記載があるにも関わらず、その内容について触れておられないスクールがほとんどです。
また、受講者のレビューも実務研修やクライアントワークについて詳細に触れられたものはあまりないのが現状です。
そこで本記事では、人気のWebマーケティングスクールの1校である「Wannabe Academy(ワナビーアカデミー)」について、実際の実務研修の内容や、受講してみて感じたことなど、私自身のリアルな体験談をご紹介します。
これから、Webマーケティングスクールの受講を検討されている方はぜひ参考にしてみてください。
また、ワナビーアカデミーの評判や口コミ、おすすめのWebマーケティングスクールについては以下の記事で解説しておりますので、よければこちらも参考ください。

- ワナビーアカデミー実務研修の内容、スケジュール
- ワナビーアカデミー実務研修で学べること、メリット
- ワナビーアカデミー実務研修の惜しい点、デメリット
ワナビーアカデミーの実務研修(クライアントワーク)とは|実務経験が積めるカリキュラム

ワナビーアカデミーのクライアントワークは、一言で言うと「安全に実務経験が積める職場体験」です。
講義や実践演習で学習しただけでは経験者とは言えないため、実案件を通じて運用を回すことでスキル・経験を高めていきます。
卒業課題をクリアした受講生3~4人程度でチームを組み、クライアントの課題解決・目標達成のために、チームで協力しながら取り組んでいきます。
実務研修の内容、スケジュール
ワナビーアカデミー実務研修(クライアントワーク)の内容・スケジュールは以下のとおりです。
No | 内容 | 詳細 |
---|---|---|
1 | クライアントワークスタート/合同説明会 | クライアントワークの概要理解/案件概要の把握 |
2 | 個別プランニング | 個別にプランニングを実施 |
3 | チームMTG/プランニング | 広告案を持ち寄り、チームとしての提案の方向性を決める |
4 | 事務局確認 | チームでまとめた内容を事務局に提案書をデータで共有 |
5 | 最終提案設計 | 事務局からフィードバックされた内容を基に再度プランニング |
6 | クライアント提案 | クライアントへ提案 |
7 | クライアントの意向反映 | 提案後に修正事項があれば修正。その後クライアントへ共有。 |
8 | 運用/改善 3週間 | 提案内容にて運用を実施・改善_週次レポートの作成 |
運用相談会(1回まで) | 運用中 事務局を交えた運用に関するMTGが1回まで実施可能。 ※ チャットの質問は制限はなし。 | |
9 | 最終レポート作成 | 運用結果のレポート最終レポートを作成 |
10 | クライアント報告 | クライアントへ運用結果の報告 |
11 | 全体報告会 | クライアントワークの参加後の情報共有や感想の共有 |
全体の期間としては2ヵ月程度をイメージしておくとよいです。
チームの進捗次第で多少異なりますが、No.1の合同説明会~No.7のクライアント意向反映までが概ね1ヵ月で、No.8の運用開始~No.11の全体報告会までが1ヵ月です。
個人ではなく、チームとして取り組む
一つ、クライアントワークの大きなポイントとなるのですが、個人ではなく、チームとして取り組みます。
- 同期など、受講時期が近いメンバーで構成(卒業課題をクリアした人)
- 人数は3~4人程度
また、全12回の講義を担当される講師はクライアントワークには参加しません。
チームメンバー+事務局のサポートで臨む形となります。
チームで進めるため、個人の意見だけで意思決定できるわけではないという点は、通常講義と大きく異なるポイントとなるため、覚えておきましょう。

どのようにしてチームメンバーを決めるの?と気になる方も多いと思いますが、基本的には事務局の判断で決められます。
事前に比較的調整しやすい時間帯についてヒアリングがあるので、打ち合わせ日程を合わせやすいメンバーを考慮してチーム分けしている様子でした。
実際に私が所属したチームも、日程調整はしやすかったので、この点の配慮はありがたかったです。
ワナビーアカデミーの実務研修で経験を積むメリット


クライアントワークの受講メリットは大きく以下の3点です。
「実務経験有り」と書けることで転職活動が有利に
転職活動を行う際、履歴書などの書類に「実務経験有り」と書くことができます。
未経験者との差別化を図ることで、転職活動が有利になります。
副業案件獲得にもつながる
クライアントワークで作成した提案書や報告書はご自身のポートフォリオとして使うことができます。
具体的な実績や成果物を提案先にアピールすることで、副業等の案件獲得を有利に進めることができます。
クライアントに自分のスキルや実績を証明する「作品集」であり、信頼を得るための営業ツールです。デザイナーやライターといったクリエイティブ職だけでなく、マーケターやデータ入力など様々な分野で活用され、応募する案件で「自分に任せられるスキルがあるか」をクライアントが判断する材料となります。
スキルの定着につながる
実際の現場では、講義を学ぶだけでは想定できない問題や課題が数多く出てきます。こうした問題や課題を実案件の中で乗り越えていくことで、座学からは得られない実践的な
実務研修に参加する際の注意点


クライアントワークは、実際の現場に身を置くことで大きくスキルアップできるカリキュラムである一方、一定のレベルでの対応が求められ、参加にあたっては、事務局から案内される以下のような事項について同意を求められます。



ビジネスの現場で求められる対応が、当たり前に求められます!
クライアントワークは仕事である
スクール受講の一環とはいえ、クライアントワークは実際の顧客がいるため、「仕事」と同じレベルで対応していく必要があります。
具体的には、以下のようなことを心がける必要があります。
- ふつうの職場と同様に、最低限の振る舞いやマナー、コミュニケーションを取る必要がある
- メンバーや事務局からの連絡には、遅くとも24時間以内に返信する
- チーム内で異なる意見が出たとしても、最終的にはチームとしての考えをまとめて提示する
- 何より、クライアントの問題解決を意識して取り組む
クライアントワークにおける規則・注意事項
クライアントワークを受講するにあたっては、以下の規則に同意して進める必要があります。
- チームメンバーや事務局からのチャットには、遅くても24時間以内には返信すること。(連絡が取れないことが続く場合は事前にチームメンバー・事務局に共有しておく)
- タスクの納期は厳守する
- クライアントワークを途中離脱する場合は、必ずクライアントワーク事務局に連絡する
また、以下は注意事項で、「対応いただけない場合は、クライアントワークから離脱してもらう」と案内されるので、受講する際はしっかりと意識しておくようにしましょう
- チームメンバーや事務局からの連絡に対して、一定回数以上レスポンスがない場合
- 複数回にわたって担当したタスクに完了させない場合
- レポートを指定した期限内に提出しない場合



普通の会社でこれらを守らないと、厳しく叱責される、下手すれば辞めさせられるくらいのレベルのものです…!
以上は、あくまで例になりますので、実際のクライアントワークを受講される際、事務局の案内にて確認するようにしましょう!
ワナビーアカデミーの実務研修に参加してみたリアルな感想・体験談


私自身が実務研修に参加してみたリアルな感想や体験談について紹介します。
結論から言うと、ワナビーアカデミーを受講する以上は必ずと言ってよいほど受けるべきカリキュラムだと感じました。
スキルアップにつながった点と、惜しいと思った点についても率直にレビューします。
参加は任意だが、ほぼ必須と言っても過言ではない受講すべきカリキュラム
ワナビーアカデミーの実務研修は任意参加ですが、Webマーケターを目指すなら必ず受講すべきだと私は考えます。
その主な理由は以下の通りです。
- 講義だけでは、実際のクライアント案件に触れる機会がないため
- クライアント案件の経験がなければ、即戦力となる「経験者」として自分をアピールするのが難しいため
- 実際の案件では、講義だけでは想定できない問題が次々と起こります。それを乗り越える経験こそが、本物の実践力を養うため
- チームでの議論を通して、自分一人では気づけなかった知識の穴や視点の違いが明確になるため
もちろん、講義で管理画面の操作や運用のコツは学べます。しかし、「では、すぐに実務をこなせるか?」と問われると、正直なところ力不足を感じるでしょう。
実際に、私を含め多くの同期が、卒業課題を終えた時点で「まだ実案件を一人で回せる自信がない」という感覚を持っていました。
ワナビーアカデミーの講義カリキュラムは、未経験者向けに非常によく考えられていますが、獲得した知識を「使えるスキル」に変えるためには、実務研修が不可欠だと思います。



ちなみに追加費用も発生しないので、受けないと「もったいない」です!
参加して良かったこと
実務研修は大きく、「提案フェーズ」と「運用フェーズ」に分かれます。
まず提案フェーズでは、チームで議論を重ね、論理的で説得力のある提案書を作成するプロセスを経験できたことが大きな学びになりました。
私たちのチームはGoogle検索広告を担当し、ペルソナ設定に基づいた広告文の考案、費用対効果の高いキーワードの選定、最適なキャンペーン構成の設計といった戦略立案を行いました。
分析は各自で行った上で結果を持ち寄りレビューするため、自分一人では見落としてしまう視点や新たな分析の切り口など、チームだからこそ得られる発見が多くあり、提案の質を高めることができました。
次に運用フェーズでは、良くも悪くも「全く想定通りにならなかった」ことが一番の収穫でした。
- インプレッションが想定を大幅に下回る
- 広告ランクの低さにより、表示機会の90%を損失する
- 入札戦略を変更がCPAの急激な悪化を招く
このように、講義では学べない数々の問題に直面し、その度に慌てながら原因分析や対応を強いられることになりました。
最終的に目標達成には至らなかったものの、問題が発生するたびに「仮説→実行→検証」というサイクルを高速で回すプロセスは非常に学びが深かったです。
今後の実務でも想定外の事態は必ず起こるはずですし、今回の研修で培った、データに基づき冷静に問題解決にあたる思考プロセスは、どのような状況でも必ず活かせると思っています。
惜しいと感じたこと
実務研修で一番惜しいと感じたのは、プロのWebマーケターによる実践的なアドバイスが、思ったほどもらえなかった点です。
一応、事務局を交えた運用に関するMTGが1回まで実施可能ではあるものの、基本的には卒業者メンバーで戦略を立てながら運用を回していきます。
ある意味、ライオンが我が子を崖に突き落とすかのようなカリキュラムにすることで、自己解決能力を高める意図があったのかもしれませんが、「プロはこの課題をどう分析し、どう解決するのか」という専門的な視点を学びたい場面が数多くありました。
もちろん、報告会など実行後のフィードバックは頂けるのですが、施策を実行する前の仮説段階でプロの助言を受け、戦略の精度を高めたいと感じることが多かったです。
比較として、私が並行して受講したスクール「リスナビ」では、週1回のMTGや無制限チャットを通じて常にプロの助言を受けられたため、課題解決のアプローチやプロならではの着眼点を効率よく吸収できました。
こうした伴走支援型のカリキュラムが、Webマーケターとして実践力を着実に養う上で、非常に有効だと感じました。
Webマーケターとして「とにかくスキルを高めたい」「独り立ちをめざしたい」という方には、リスナビの受講をおすすめします。


実務研修を実りあるものにするためのコツ
実務研修の経験者として、実務研修を実りあるものにするためのコツを紹介します。
これから受講される方の参考になれば幸いです。
率先してチームリーダーになろう
チームの中で役割分担をすることになりますが、できれば「リーダー」になることをおすすめします。
リーダーになることで、責任感が生まれ、チームメンバーの誰よりも案件に向き合うことになり、結果として最もスキルが身に付きやすくなるためです。



立場が人を変えるとは、本当にその通りだと思います!
チームの意見をまとめながら案件を進めていく経験自体も、ビジネスの現場で必ず役に立つので、遠慮せずにどんどん前にでることをおすすめします。
クライアントへの提案・報告はシンプルに
クライアント向けの提案書・報告書を作成する際、つい伝えたいことを盛りこみ過ぎてしまいがちですが、「伝える・理解してもらう」ことが最大の目的になるので、伝えたいことをシンプルにまとめるようにしましょう。
提案時間としては、15~20分程度が目安になります。
また、メンバー複数人でプレゼンを行う際は、「現状分析」「要因の仮説」「対処の方針」といったようにセクション毎に担当を分け、話し手が変わるのを最小限に抑えることをおすすめします。
1ページごとに話し手が変わると聞き手も聞きずらいですし、違和感を覚えてしまいます。(学習発表会ではないので)
運用期間が短い点に注意する
開始時期にもよりますが、実際に広告を運用している期間は3週間~1ヵ月程度です。
PDCAをしっかり回そうと思うと、決して期間は長くありません。
そのため、「●日経ってこの状態だったら●●を行う」といった運用方針をできるだけ早く決めるなど、対処がズルズルと後ろ倒しにならないよう、常にスケジュールを意識して動いていきましょう。
また、何かの施策を行う際には、常にチームメンバーの同意が必要です。
意思決定を行うための段取り(MTG日程の確保等)も大事にしながら、チームとして納得感のある運用を行っていきましょう。
まとめ|ワナビーアカデミーの実務研修は受けるべし
本記事では、人気のWebマーケティングスクール「Wannabe Academy(ワナビーアカデミー)」の実務研修について、実体験を元にカリキュラムの詳細や体験談を紹介いたしました。
実務研修は2ヵ月の期間を要するものの、実案件でしか得られない経験や学びがかなり多くあるので、よほどのことがない限り受講することをおすすめします。
また、せっかく受けるからには、とことんやり切るつもりで臨んだ方が、得られるものも大きいので、プロジェクトリーダーになって誰よりも率先してクライアントに向き合っていきましょう。
ワナビーアカデミーは未経験者向けにわかりやすく作られたカリキュラムではありますが、より実践的なスキルを身に着けたい方や、プロによる伴走支援を受けたいという方は、リスナビも選択肢になってくると思います。
いずれにせよ、「講義や座学で学んで終わり」という形では、Webマーケターとして活躍していくためのスキル獲得は難しいので、実務研修を活用して、スキルアップをめざしていきましょう。
この記事がWebマーケティングスクール選びの参考になれば幸いです。