SNSマーケティングとは?始め方からSNSの効果測定方法まで徹底解説
スマートフォンが広く普及した今、SNSマーケティングは企業に欠かせないマーケティング手法の1つとなっています。
マーケティング企業であるMeltwaterの調査によると、企業・ブランドの89%はFacebookアカウントを保有しているとされています。
しかし、SNSマーケティングは誰でも気軽に取り組める反面、成果をあげるには適切な活用方法を理解しておかなければなりません。
そこで本記事では、SNSマーケティングの始め方から効果測定の方法まで、SNSマーケティングに必要な知識を解説します。
SNSマーケティングとは?
SNSマーケティングとは、FacebookやX(旧:Twitter)、Instagramなどのソーシャルネットワーキングサービス(SNS)を活用してブランディングや顧客関係構築などを行うマーケティング手法のことです。
具体的には、SNSアカウントを運用してコンテンツを共有したり、広告を運用したり、顧客とコミュニケーションを取ったりします。
SNSマーケティングの強みは、顧客と双方向のコミュニケーションが可能な点です。自社の施策に合わせてSNSを上手に活用することで、ブランド認知や顧客ロイヤルティの向上、そして売上の増加につながります。
SNSマーケティングの始め方
SNSマーケティングの始め方を解説します。SNSマーケティングを始めるためのひな型としては、以下の5つから取り組みましょう。
- 目的を明確にする
- ペルソナを明確にする
- サービスや商品、ターゲットに合ったSNSを選ぶ
- ユーザーを魅了するコンテンツを作る
- 効果測定を適切に行う
それぞれ解説します。
目的を明確にする
SNSマーケティングを始めるにあたっては、まず目的を明確にすることが大切です。具体的な目的を設定することで計画が立てやすくなり、施策をより効果的に進められます。
たとえば、SNSマーケティングの目的には、ブランドの認知向上や新規顧客の獲得、売上の向上、顧客エンゲージメントの強化などがあります。なお、目的は効果測定を行う際にも重要な指標となるので、具体的かつ測定可能であるものを設定しましょう。
ペルソナを明確にする
ターゲットオーディエンスのペルソナを明確にすることも、効果的なSNSマーケティングの基盤です。ペルソナとは、理想的な顧客を具体的に描いた人物像のことで、年齢や性別、職業、居住地、趣味などの詳細な情報をもとに作成します。
ペルソナを明確にすることで、ターゲットのニーズや問題点を理解し、顧客に響くコンテンツを配信できます。これにより、SNSマーケティングをより効果的かつ精密に行えるようになります。
【参考記事】
ペルソナとは?ビジネスやマーケティングにおける意味やメリット、注意点など詳しく解説します!|SOKKIN MATCH
サービスや商品、ターゲットに合ったSNSを選ぶ
SNSマーケティングを成功させるためには、サービスや商品、ターゲットに合ったSNSプラットフォームを選びましょう。SNSごとに特徴や利用者層などに大きな違いがあるためです。
たとえば、ビジュアル重視の商品の場合、写真がメインのInstagramやPinterestなどが適しています。また、若年層をターゲットにするのであれば、TikTokやSnapchatが適しているでしょう。自社の施策に適したSNSを選ぶことで、効果的なマーケティング活動が可能になります。
ユーザーを魅了するコンテンツを作る
ユーザーを魅了するコンテンツの作成も、SNSマーケティングにおいて重要なポイントです。ユーザーにとって価値のある情報やエンタメを提供することで、エンゲージメントを高め、認知拡大や顧客ロイヤルティの向上といった成果につなげることができます。
ユーザーを魅了するには、ターゲットオーディエンスが関心をもつテーマやトピックを理解し、それにもとづいたコンテンツを作成することが大切です。写真や動画、インフォグラフィックなどを上手に活用し、魅力的なコンテンツの配信を心がけましょう。
効果測定を適切に行う
SNSマーケティングを成功させるには、適切な効果測定が不可欠です。SNSアカウントをただ運用するだけでなく、結果にもとづいて改善点を見つけたり戦略を調整したりすることで、SNSマーケティングの効果を最大化することができます。
まず、各SNSプラットフォームに備わっている分析ツールを活用して投稿やアカウントのパフォーマンスを定期的に確認しましょう。慣れてきたら、SNSマーケティングに特化した外部の分析ツールも取り入れ、より込み入った効果測定にもチャレンジすることをおすすめします。
具体的な効果測定の方法については、記事の後半で詳しく解説していきます。
SNSマーケティングにおける重要な指標
SNSマーケティングの効果測定を行うにあたっては、2つの重要な指標を理解しておくことが大切です。ここでは、KGIとKPIについてそれぞれ解説します。
- KGI:最終目標を測るための指標
- KPI:KGIを達成するための中間指標
KGI
KGI(Key Goal Indicator)とは、企業やプロジェクトが最終的に達成したい目標を測る指標のことです。KGIは、企業全体の長期的な成功を意味する「目標」の達成に向けて、一貫したSNSマーケティング活動を行うのに役立ちます。
たとえば、SNSマーケティングにおいては、「新規フォロワーを5,000人増やす」「年間売上を20%増加させる」などの目標がKGIとして設定されることが一般的です。
KGIを設定する上で大切な点は、誰が見ても結果としてわかるように数値で表せる指標を設定することです。KGIは、最適なSNS選びや運用計画に大きな影響を及ぼす大切な指標なので、社内でしっかり検討しましょう。
KPI
KPI(Key Performance Indicator)とは、最終的なゴールであるKGIを達成するまでの過程や活動の進捗を測るための指標のことです。KGIに向かう過程で定期的にパフォーマンスを評価する、言わば中間指標です。
たとえば、SNSマーケティングにおいては、エンゲージメント率、フォロワー数の増減、投稿のリーチやインプレッション、クリック率(CTR)、コンバージョン率などがKPIとなります。「月間フォロワー数を1000人増やす」や「各投稿のエンゲージメント率を5%以上に保つ」などが具体的なKPIです。
定期的に確認して評価できるよう、分析ツールで計測できる数値を設定します。KPIを定期的にモニタリングし、分析することで、SNSマーケティング活動が効果的に行われているかを評価し、必要に応じて戦略の修正や改善を行いましょう。
SNSマーケティングの効果測定で確認すべきデータ
SNSマーケティングの効果測定で確認したい4つのデータについて説明します。効果測定で何をどのように確認すればいいのかを押さえておきましょう。
- フォロワー数
- インプレッション数
- エンゲージメント数
- リンククリック数
それぞれ紹介します。
フォロワー数
SNSアカウントをフォローしているユーザー数を意味する「フォロワー数」は、ブランドの人気度や影響力を測る基本的な指標です。
フォロワー数が増加することで、より多くのユーザーにリーチしやすくなります。ただし、単にフォロワー数を増やすだけでなく、実際に興味を持っているユーザーや投稿に「いいね」やコメントをしてくれるユーザーなど、質の高いフォロワーを増やすことが大切です。
定期的にフォロワー数を計測し、投稿やキャンペーンなどがどのようにフォロワー数に影響を与えているかを分析しましょう。
インプレッション数
インプレッション数とは、投稿がユーザーのフィードに表示された回数のことです。インプレッション数が多いほど、多くのユーザーの目に触れていることを意味するので、コンテンツの露出度を測れます。
インプレッション数を追跡することで、投稿のタイミングや頻度、コンテンツの種類がどのように視認性に影響を与えているかを理解できます。
しかし、実際には、表示された回数だけでなく、ユーザーがどのように反応しているかも考慮する必要があります。インプレッション数は、エンゲージメント数と合わせて確認するといいでしょう。
エンゲージメント数
エンゲージメント数は、いいねやコメント、シェア、リツイートなど、ユーザーが投稿に対して取ったアクションの総数を表します。
コンテンツがどれだけユーザーに響いているかを測る大切な指標で、エンゲージメント数が高いと、ユーザーが関心をもって積極的に関与している投稿であることがわかります。エンゲージメント数を定期的に分析し、どんなコンテンツが最も効果的かを把握することで、SNSマーケティングの戦略を最適化できます。
リンククリック数
リンククリック数は、投稿内のリンクがクリックされた回数を示す指標です。SNSを通じてウェブサイトへのトラフィックをどれだけ獲得できているかを把握するのに役立ちます。
リンククリック数が多い場合、コンテンツがそれだけユーザーにとって魅力的であり、ブランドや商品、サービスについてもっと情報を得たいと思わせていることを意味します。リンククリック数も定期的に分析し、どんな投稿が効果的にトラフィックの獲得に成功しているかを理解することが大切です。
SNSマーケティングにおける効果測定の方法
SNSマーケティングにおける効果測定の方法を2つ紹介します。
- SNSのアナリティクスやインサイトを確認する
- 分析に役立つツールを導入する
SNSのアナリティクスやインサイトを確認する
SNSマーケティングの効果は、各SNSに搭載されているアナリティクスやインサイトを使って確認できます。これらの機能を使うことで、フォロワー数やインプレッション数、エンゲージメント数、リンククリック数など、さまざまな指標を分析できます。
たとえば、X(旧:Twitter)のアナリティクスでは、過去28日分の投稿のインプレッション数や、フォロワー数、プロフィールへのアクセス数などを確認可能です。日ごとの数値もグラフで確認できて便利です。
投稿ごとのパフォーマンスやアカウント全体のトレンドを定期的に確認し、最も効果的なコンテンツやSNS戦略の改善点などを見つけ出しましょう。
分析に役立つツールを導入する
より高度な効果測定を行うには、SNSマーケティング専用の分析ツールを導入することをおすすめします。
分析に役立つツールを導入することで、各SNSの効果をそれぞれ確認する手間を省ける他、より詳細な分析を行うことが可能になります。
具体的な商品例としては、Meltwaterのようなソーシャルメディア分析ツールが挙げられます。SNS管理機能では、数十、数百のSNSアカウントを一括管理し、パフォーマンスを1つのプラットフォームで簡単に追跡することができます。
基本的なデータの分析に加え、自社の課題や戦略に最適化したカスタムレポートの作成機能も備わっているため、自社ニーズに合った分析が可能です。
SNSマーケティングにおいて、効率良く高度な分析を行いたい場合は、Meltwaterのような分析ツールの導入を検討してみてください。
まとめ
本記事では、SNSマーケティングの始め方から効果測定の方法まで、SNSマーケティングに必要な基礎知識を解説しました。
SNSマーケティングで成果をあげるには、明確な目的(KGIとKPI)のもとターゲットオーディエンスに向けたコンテンツを作成・配信し、定期的に効果分析を行うことが大切です。
MeltwaterなどのSNS分析ツールは、複数のSNSアカウントを一元管理し、高度な分析を手間なく行うのに役立ちます。便利なツールを上手に活用して、SNSマーケティングを成功に導きましょう。